風、空、きみ

talk to myself

きみのもしもし #806

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 道を歩くと、鳥のさえずりが聴こえる。
 耳を澄ますと、車の音が聞こえる。
 湧き水も美味しい。
 ここの湧き水はマンデリンとの相性がとても良いと、焙煎所のご主人が言っていた。
 そんな田舎がぼくの故郷だ。
ーもしもし、鳥のさえずりが聴こえるの?
 うん、聴くともなしに聴こえるよ。
ーもしもし、車の音が遠くに聞こえるの?
 うん、車の音が遠くに遠くに聞こえるんだよ。
ーもしもし、美味しい珈琲が飲めるの?
 うん、お茶も美味しいよ。
 きみはとってもとってもとっても興味津々だ。

Written by ken1

2023/05/29 at 00:10

カテゴリー: kiss

きみのもしもし #805

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ー毎日をルーティーンにしようっ。
 きみが突然に右手を突き上げる。
 でもさぁ、気ままにすごすのも良いと思うよ。
 きみは力強く首をふる。
ールーティーンにすると毎日が楽しくなるよ。
ー同じ時間に散歩に行って、花が咲いてるのに気づいて季節の変化が分かったり。
 ぼくは少し考えた。
 じゃあ、朝1時間ぼーっとすることにしよう。
 きみも少し考えた。
ーもしもし。それ、毎日同じ時間に始めるのよ。
 きみはくくくと笑ってる。

Written by ken1

2023/05/21 at 18:58

カテゴリー: kiss

きみのもしもし #804

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 これから夜が始めるね。
 太陽が山の向こうに沈もうとしている。
ー今は昼と夜の間の時間だね。
ーこの時間、わたし大好きっ。
 その言葉になぜかドキッとするぼく。
ーもしもし、顔赤いよ。
 きみはうふふと笑ってる。

Written by ken1

2023/05/14 at 22:03

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きみのもしもし #803

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「ありふれた日常の何気ない一瞬、なんだ」
 と、ぼくはきみに伝えた。
ーそれがわたしや誰かのセレンディピティに繋がるといいね。
 Serendipity、セレンディップの三人の王子たち、だね。
 偶然の産物、どこかの誰かの何かにね、
 そんな写真が撮れるといいな。
ーもしもし。気軽にね。
 この街並みもこの空も、そしてきみといることも、何気ない一瞬がきっと何かに繋がるのだろう。
 そしてぼくはきみの姿をカメラに収めた。

Written by ken1

2023/05/07 at 18:58

カテゴリー: kiss

きみのもしもし #802

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 もっと寝てようか。
ーうん、寝てよう。
 そろそろ起きる?
ーう〜ん、もう少しだけ。
 そうだね。
ーもしもし、起きる?
 もっと寝てよう。
ーそうだね。
 いいなぁ、寝るのって。
 きみは隣で目を細めてる。

Written by ken1

2023/04/30 at 19:31

カテゴリー: kiss

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