風、空、きみ

talk to myself

きみのもしもし #596

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 きみは毎日をめいっぱい楽しんでるね。
 きみを見ていて、うらやましいと思うほどに、
 きみは全力で楽しんでいる。
ー今のうちよ。
 きみはそう言う。
ーそのうち、やりたくてもできないときが来るんだから。
 だからきみは今できることをめいっばいやろうとしている。
ーもしもし、でもね。歳をとらないとできないこともあるみたいよ。
 そして続ける。
ーだから元気に歳をとろうね。
 そうだね、元気にね。一緒にね。
 頷くきみは、また次の予定を立てている。

Written by ken1

2019/05/19 at 21:37

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きみのもしもし #595

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「素敵な名前のバーね」と、きみが言う。
「行ってみたい」と、きみが続ける。
 いつでもいいよ。
 ぼくは答える。
 ぼくはいつでも大丈夫。
「もしもし」
 きみがいたずらっぽく笑う。
「やっぱり誘うのは男の子からだよ」
 きみはふふふと静かに笑う。
「きちんと誘ってね」
 頬杖をついてふふふと笑う。

Written by ken1

2019/05/12 at 15:55

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きみのもしもし #594

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 きみが笑うと季節が変わる。
 どこかで耳にしたことのある台詞だけど、
 今日はまさにそんな気がした。
 GW後半の5月、Tシャツでも汗ばむ陽気。

 昨日きみから笑顔の写真が送られてきた。
ーもしもし、お片づけ進んでますかぁ?
 うん、今月中には片付くよ。後半はどこか行こう。
ー楽しみだね。
 きみは今度はVサイン付きの笑顔の写真を送ってきた。

 そして今日GW後半、陽気はがらりと変わった。
 きみの笑顔で季節が変わったね。
 きみは不思議そうな顔をして、
 でもまた笑顔で話を始めた。

Written by ken1

2019/05/05 at 19:11

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きみのもしもし #593

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 寒い春、また冬物を引っ張りだしていると、
 きみが後ろから声をかけてくる。
「もしもし、それじゃあ野暮ったいよ」
 寒くても春は春。
 ではどうしたものか。
 クローゼットの前で腕を組む。
 すると割り込んできたきみが手を伸ばす。
「一枚これを持って行けば?」
 風邪ひきそうなら腕を通せばいいし。
 連休の初日に体調崩したら残りの連休つまんないしね。
 きみはカーデガンをぼくに手渡す。
「念のため、アンターウェアはヒートテックかな」
 なるほど、それだと見た目は春だね。
 ぼくは素直にきみのアドバイスを聞くことにした。

Written by ken1

2019/04/29 at 09:47

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きみのもしもし #592

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ー宿題、済んだの?
 きみが笑いながら、ぼくのノートを覗き込んでくる。
 遊ぼう遊ぼう遊ぼうって覗き込んでくる。
 もうすぐ終わらせるから、ちょっとソファで待ってて。
 そう言っても、きみはぼくの隣から離れない。
ープレッシャー、プレッシャー。
 きみが、早くぅって笑ってる。
 今週の宿題はけっこう大変なんだよ。
 でもきみは首を横に振る。
ー終わらないものはないのよ。
 そして、ぼくの宿題の答えに目を落とす。
ーもしもし、ここ間違ってませんか?
 きみはえへんっと腕を組む。

Written by ken1

2019/04/21 at 21:04

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きみのもしもし #591

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ー早起きって、とってもいいんだよ。
 お酒が入ったきみは少しだけ饒舌。
 おいしいお酒とおいしい料理、そしてご機嫌なきみ。
 今日は早朝、公園を一周ジョギングしてきたらしい。
ー外人さんも走ってたよ。声かけられた。
 ちゃんと英語でやりとりできたと、
 きみはくいっとお猪口を空けた。
ー明日も早起きするんだ。
 その割には飲んでいると思うなぁ。
ーもしもし、ちゃんと明日は起こしてね。
 そう来ましたか。
 そんなこんなで久しぶりのきみとの居酒屋、
 夜はどんどん更けてゆく。

Written by ken1

2019/04/14 at 19:24

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きみのもしもし #590

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ー何かいいこと、あったのかな。
 きみは目ざとい。
 ちょっとだけね、とぼくは答える。
 するときみは首を横に振る。
ーもしもし、隠せないよ、わたしには。
 きみはふふふと笑う。
 なんだかうれしそうにふふふと笑う。
ー口にすると、今よりもっと現実味が増すよ。
 そうだね。
 そして、ぼくはきみに伝える。
ーよかったじゃない。行けそうなんだね、夏のパリ。
 きみはまたふふふと笑い、
ー会ってみたい人に会えるといいね。
 ぼくもつられて、ふふふと笑う。
 そうだね、そうなるといいね。
 今よりもっともっと現実味が増しますように。

Written by ken1

2019/04/07 at 19:55

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