風、空、きみ

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そのひともいない街

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after tiny party, originally uploaded by hello.ken1.

そのひともそのひとの娘もいない街をひとり歩いてみた。
街路樹はかすかに色づき、大通りの歩道はにわかに秋の顔を見せ始めている。
週末の恋人たちにとって互いの気持ちをゆっくり確かめあうにはいい季節。
ぼくはいつもならどちらかの女性が触れているはずの右手右腕を持て余しているのに気がついた。
手持ちぶさただと、この歩道はぼくに意味のないはずかしさを感じさせるようだ。
しょうがない、一本裏通りに足を向けてみる。
そこにはオーナーたちの趣味のよさがうかがえるこじんまりとした雑貨屋、インテリアショップが軒を連ねていた。そしてその雰囲気がショップごとにぼくの足を止める。
しばらく時を忘れ、陽気のよさも手伝って、ぼんやりとショーウインドーを覗いていると、
ガラスに映るぼくの後ろを横切る人影が気になった。
ふと思い、振り返る、ぼく。
その誰かの後ろ姿はそのひとに似ていた。いやそのひとの娘に似ているのか。
秋のはじまりのうららかな午後、ぼくはどちらでもなくふたりのことが恋しくなった。

Written by ken1

2005/10/29 @ 17:45

カテゴリー: her

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