風、空、きみ

talk to myself

Midnight Zoo #42

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 さっきまでわたしの中に入っていた航。わたしの耳たぶを噛むように舐めていた航。
 そんな航が今、横で寝息を立てている。
 航の寝息って、かわいい。
 わたしは航の腕枕に埋もれながら、15センチほど開いている窓から青空を見上げた。
 半透明の晴香は、航は無意識のうちにわたしを避け始めている、と言っていた。
 そうかも知れない。でもそれは分らない。
 だって、もともと、べたべたいちゃつくこともなかったし。
 航の肩にそっと唇をつけてみる。
 やわらかい。
 抜けるような青空って今日みたいな感じなんだ。
 わたしは航の太ももに自分の足を絡めてみた。
 まだわたしは濡れている。
 もう1回、抱いてくれるかな。
 抱いてくれたら、この何とも言えない不安も一緒に溶けちゃうかな。
 航はこっちを向くかな。背中を向けちゃうかな。
 少しどきどきしちゃう。

ー青空が。。。
ーどした。
ーくるくる。。。まわってる。。。

 2回目の青空を見た後、一緒にシャワーを浴びてたら、航がまた触ってきた。
ーまだするの。うれしいんだけど。
 今日は青空を見ながらがいい。
 航はバスルームの小窓を少し開け、バスルームに光を入れる。
 あぁ、青空だ。
 そして立ったまま、またひとつになる。
 3回目。

 半渇きのふたりのまま、ベッドに戻り、一緒に青空を見る。
 もうくたくた。
ー久しぶりだね、こんなに。
 航は笑っている。とっても優しく笑っている。

 何も身につけないまま珈琲を入れていると、航がシーツにくるまったままぼそりと聞いてきた。
「好きだとか、何とか、言って欲しいものなのかな」
「何とかって何」
ー航がばつの悪そうな顔してる。きっとわたしもそうだろう。
「連絡とりたいときに連絡とれれば、それでいいんだけど」
 わたしは嘘をついた。

(続く)

Written by ken1

2010/05/03 @ 14:42

カテゴリー: zoo

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