風、空、きみ

talk to myself

きみのもしもし #163

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 きみが横で電話をかけている。
「どう、元気にしてる?」
 そのあと、数回頷きながら、ケイタイをしっかりと耳に当てている。
 10分くらい、続いたか。
 急にきみは声を大きくし、
「もしもしっ、いいっ、ちゃんと聞いてよっ」
 目は赤くなっている。
 そして、
「もしもし、お願いだから」
 鼻まで赤くしながら、きみは田舎のおかあさんの心配をしている。
ー大丈夫だよ。
 何の根拠もない言葉だね。
 だから、きみにフリースの肩掛けをかけるだけにした。
ーでも、大丈夫だよ。
 そんな思いのぼくにきみは軽く微笑むと、またケイタイに「うんうん」と頷き始めた。

Written by ken1

2010/12/05 @ 18:22

カテゴリー: kiss

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