きみのもしもし #172
「僕の一日の最後に、君がいてほしい」
「もしもし、もしかして口説いてる?」
「いいや、こんな書き込みがツイッターにあったからさ」
「もしもし、でも声に出して読み上げてるよ」
「うん、いい言葉だなと思ってさ」
「もしもし、その言葉で口説かれてあげてもいいよ」
テーブルの下で、きみの右足がぼくの左足をつつく。
きみは両肘をつき、両手で頬を覆っている。
そして、いい表情だ。
「もしもし、もう一回読み上げて」
「いいよ」
ぼくらは少しだけ顔を寄せた。
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