風、空、きみ

talk to myself

きみのもしもし #173

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「時計を見るの、やめてもらえないかな」
 唐突なきみからの電話。
ーいったいどうしたんだろう。
「いつもね、あなたは時計を見るの」
ーぼくは意識した覚えないんだが。
「そうだろうと思う。だから、よけい何も言えなかったんだ」
ーきみは勇気を振り絞って電話をかけてきたんだね。
「時計を見られるとさみしくなるの。
 あなたはどれだけ時間を気にしているんだろう。
 わたしと会っているというのに」
ーぼくはきみの前で何回時計を見ていたんだろうね。何回時間を気にしていたんだろうね。
「もしもし、でもね、いいのよ。
 時間は気にしてもいいの。あなたに必要な時間なんだろうから。
 もしもし、でもね、時計だけは見ないで欲しいの。
 きっとよく理解できないと思うけど。
 わたしはそうなの」

Written by ken1

2011/02/20 @ 19:37

カテゴリー: kiss

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