きみのもしもし #181
酔っぱらいの相手をするきみがいる。
めんどくさい表情一つ出さず、きみは「はいはい」と笑っている。
「もしもーし」
酔っぱらいは何かを勘違いして、きみの「はいはい」に甘えてしまう。
「だからさぁ。もしもーし」
酔っぱらいは仏様の手のひらに乗ったお猿さんか。
「今夜はいてくれるのかなぁ」と酔っぱらい。
「いてあげるよ。安心して酔っぱらってていいよ」と仏様。
そしてぼくはきみの膝枕に落ちて行く。
「もしもーし、まだ早いわよぉ。もしもーし」
とっても遠くできみの笑った声が聞こえる。
そして、とっても安心してぼくはますます落ちて行く。
「もしもーし。。。しょうがないなぁ」
きみをこまらせるつもりはまったくないんだけどね。
ぼくはきみの体温に安心していく。
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