風、空、きみ

talk to myself

きみのもしもし #195

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 ほんのすこしだけ早起きをして、ベランダに出てみた。
 空気はまだひんやりで、日射しもまだ肌に優しかった。
 かるく背伸びをして、空を見上げてみる。
 雲はあるものの、これから快晴に向かうんだろうな、そんな感じを与えてくれた。

ーねぇ、明日はどこ行こうか。
 月も変わったというのに、まだこの夏どこへも連れて行ってもらえないきみからのお誘い。
 ぼくから誘わなきゃだめなのにね。
ーそうだね、どこがいい?
ーもしもし、男の子はね女の子を誘うときに質問しちゃだめなのよ。
 きみは笑いながらそう言った。
ーそんなの全然うれしくないんだよ。
 少しだけきみの本気が見えた気がした。

「さてと午前中にお迎えに行こうっ」
 行き先は内緒、着いてからのお楽しみ。
 ぼくは夏空に向かってもう一度大きく背伸びをしてみた。

Written by ken1

2011/08/07 @ 11:48

カテゴリー: kiss

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