きみのもしもし #207
朝から風が吹き下ろす音が聞こえる。
窓から青い空が見えるのに、風の音は肌寒そう。
木枯らし1号なのかなぁ。
「1号は先週吹いたわよ」
「じゃあ、2号?3号?かな」
「もしもぉーし、そんなん聞いたことありません。ふつう言わないでしょ」
たしかにそうだよなぁ。
あっまた吹き下ろしてる。
「風の音が気になるんでしょ」
「なーんかさ、必要以上に寒く感じるから」
「あったかい珈琲でもいれるといいのに」
うん、そうすることにしよう。
それから十数分後、ぼくは香ばしい珈琲の香りに包まれ、
きみからもきみのいれた珈琲の写真がメールで届いた。
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