風、空、きみ

talk to myself

きみのもしもし #226

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ーけっこう遠いんだな。
 自分に言い聞かせるように、きみにメールしてみる。
 飛行機から降りて、ローカル電車を2本乗り継ぐ。
 昔はもっと便が良かった気がする。気のせいかな。
 車窓からは懐かしい連山が見える。
 何も変わっちゃいないとばかりに、どっしりと構えている。
ーもしもし。
 えっ、きみは今、仕事中のはず。
ーいってらっしゃい。楽しんで来なね。魂のお洗濯。
 数時間前、フライト待ちの空港できみから届いたメールが、声となって聞こえて来た。
 そんな気がした。
 ちょっとした帰省。なかなか帰らないぼくへのきみの後押し。
 差し込む日射しが少しだけ眩しかった。

Written by ken1

2012/03/13 @ 20:12

カテゴリー: kiss

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