風、空、きみ

talk to myself

きみのもしもし #230

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 きみが傘をさしてぼくの前を歩く。
 連れて行きたいところがあるのだと、小学校の引率の先生みたいにときどきぼくの方を振り返りながら、
 ぼくの前を歩く。
 歩道はひとり分の幅だし、車道はそれなりに車の行き来がある。
 雨の中、後ろから見てもきみはとても自慢げに歩いているように見える。
 そのせいだろうか、長靴を履いたきみは水たまりをものともしない。
 ぼくはと言うと、水たまりはすべて避けて歩かなくてはいけない。
 すると少しずつきみに遅れを取ってしまう。
 振り返るきみがひとこと、
「もしもーし、早く早く、こっちこっち」
 わかってるんだけどね。
 ぼくは水たまりをひょいと飛び越えてみせた。

Written by ken1

2012/04/15 @ 19:19

カテゴリー: kiss

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