きみのもしもし #231
ーわたしにはね、もっと優しくしなきゃだめなんだよ。
突然のきみからのメール。
ぼくはと言えば、週末のこんな深夜はひとりアルコールに身を委ねている。
ーいっつもひとりで音楽聞いたり、DVD観たりなんだから。
少しアルコールが回っているぼくはぼくで、
ーいつものことじゃん。
と返信をしてしまう。
きっとこれが余分なんだろうなぁ。
これもいつものこと、返信をしたあとに気づく。
そしてグラスに口をつける。
でも、どうしたんだろう。何かあったのかな。
きみからの返信を待つ時間、ぼくはきみんちの方向、真っ暗な窓の外に目を向ける。
耳に届く音楽も次の曲に変わる。
ねぇ、早くいつものもしもし付きで応酬してくんないかな。
だったらぼくからきみにまたメールすればいいんだろうな。
それより電話かな。
それでもきみのもしもしを待つぼくがいる。
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