Archive for 5月 2012
REAL STEEL
リアル・スティール。主演ヒュー・ジャックマンです。ロッキーを近未来にして戦うのはロボット、簡単に言えばそんな映画。ただロッキーのエネルギッシュさには到底及びません。が、さすがハリウッド、うまい映画作りなんでしょうね。最後まで楽しめました。なるほどねぇ、シャドー機能ねぇ。もっと早くに誰か気づけば良いのに。
死神の精度
死神の精度。伊坂幸太郎著。早く読み終えたいのに読み終わるのが残念な感じでした。難しい作品でもなく、まぁ文芸作品ではないでしょうから好き嫌いは分かれるかな。まっわたし的には楽しめましたし、別の作品も今読んでいます。で、この作品もそうですが、結局一番理解しがたいのは人間なんでしょうね。そして短編集ですが「そう来ましたか」で締めくくられたのはうれしかったです。でもね、ぼく自身は死ぬときに何を思って逝くのかなぁと。
そうそう2008年に金城武主演で映画化されています。あんまり評価よくないけど。かなりよくないか。
きみのもしもし #236
「だからぁ、ひとりで散歩に出ちゃだめでしょ」って、ぼくをまるで幼稚園児あつかい。
まぁ迷子になる訳でもないんだけど。
「で、今日は何を見つけて来たのかな」
「高いでしょ、それ、あきらめれば?」
「あっ、また海外で探す気でしょ」
ぼくの返事を待つ間もなく、言葉を続けるきみに、
ぼくは苦笑いしながらiPadに写る文房具を見せる。
もちろん海外サイト。
ーねっちょっとだけ珍しいでしょ。って見つけて来た事を自慢げに。
きみはしばらく黙ってそれを見ていると、突然、
「そのメーカー」
ーえっ。
「そこってずっと前にわたしが欲しいって言ってたメーカーだよ」
「もしもし」
ーはい。
「当然、わたしの分も一緒だよね」
ーうーん、そうなりますか。そうだよね、そうなりますよね。
きみの笑顔と今のぼくの笑顔は微妙に意味合いがちがうみたいだね。
きみのもしもし #235
「で、どれにするの」
そう言われても、そう簡単に決められない。
フィルムカメラにするか、デジカメにするか。
ボディを決めたとしても、装填するレンズはどれにするか。
ぼくは取っ替え引っ替え、ファインダーを覗き込んだりしている。
ー明日の天気はどうだったっけ。
そんなことも脳裏をよぎり、iPadで明日からの旅行先の天気予報を開いたり。
そうだ、ファイルだったらモノクロにするかな、それともカラーかな。
あれ、デジカメのバッテリーは充電されてたっけ。
ーうーむ。
カメラとレンズを床に広げてかれこれ小一時間。
「いつものことだから慣れっこだけどね」
きみが後ろで何か言っている。
「もしもーしっ、ひとの話、聞いてる?」
ぼくはぼくでまたファインダーを覗き込み、空シャッターを切ってみる。