きみのもしもし #248
うーん、これでいいかなぁ。いや、こっちだよなぁ。
扇風機に当たりながら、あれでもない、これでもないと
レンズとボディを取っ替え引っ替え組み合わせを考えてみる。
「エアコン点ければぁ」ときみがアイスコーヒーを差し出してくれる。
「もう２時間近くブツブツ言ってるよ」
あれ、声に出していたつもりはなかったんだけどなぁ。
「毎回、どっかに出かけるときは同じ事繰り返してるよね」
そう言って、１本のレンズをぼくに手渡し、腰をクネッとポーズをつくる。
「もしもし、モデルはいかが？ 組み合わせ決めれるかもよ」
それはいいアイディアだな。
ぼくは受け取ったレンズに合わせるボディを引き寄せた。
風、空、きみ 
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