きみのもしもし #255
ーもしもし、楽しんでるぅ?
別の飲み会に行っているはずのきみ。
メールの文字もなんとなくほろ酔い気分のよう。
ぼくはこっちの相手にちょっとだけ目配せをして、きみへの返信を打つ。
ーもちろん。
一言だけど、そっけなく伝わらないように絵文字を最後に添えてみる。
ーうん、それはとってもよろし。
速攻のきみからの返信も言葉数が少ない。
でも、なんとなくきみもよい感じで楽しんでいることが伝わってくる。
返信をしようかちょっとだけ迷っていると、
ー遅くなったら、泊めてね。返信不要。またね。
一方的なご提案。
まぁよいけどさ。
さてとどっちが早いかな、どっちが酔っぱらいになってるのかな。
それはさておき、こっちも楽しまなきゃね。
ぼくはきみからのメールを閉じないまま、ケータイをポケットに入れた。
コメントを残す