きみのもしもし #305
この三連休、きみとぼくは別々の行動。
毎週末一緒にいる訳でもないし、きみもぼくもふらりとどっかに行く癖があるので、そんなもんかな。
「何してすごすの?」
「写真撮って、本読んで、いつもと一緒かな。そう言えば落語のチケットが取れたのでそれは行くよ」
「いーないーな」
「でも予定あるんだろ」
「友だちと遊園地」
遊園地という響きが妙に懐かしい。
珈琲カップで目が回ったな。フライングカーペットで腰を痛めたな。ジェットコースターではけっこう強がってたりして。
あれ?誰との思い出だろう。
「もしもし、わたしたちまだ一緒に遊園地行った事ないね」
ぼくの回想を見透かしたようなきみの一言。
くわばらくわばら。
「うん、いつでもいいよ」
と、ぼくは出来るだけ平静を装ってみた。
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