風、空、きみ

talk to myself

きみのもしもし #309

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 テレビも点けず、ラジオも点けず、音楽さえも鳴らさない。
 雨音と風の音に耳を傾け、それでもそれなりに明るい空をぼーと見ている。
 右手には入れたばかりの珈琲を持ち、香りと味を確かめながら。
 ちょっと濃かったかな。一口めはそんな気がした。
 二口め。味に慣れたのか、まんざらでもない気がしてくる。
 でも、やっぱりきみの入れる珈琲にはかなわないな。
 香りを確かめながらそう思った。
 秋の早朝、秋雨も重なり今朝はかなり肌寒い。
 そう、あっつい珈琲がとても恋しい季節になったんだ。
ーもしもっし。こんな季節の美味しい珈琲はこうやって入れるんだよ。
 きみの自慢げな顔が窓ガラスに浮かんだ気がした。

Written by ken1

2013/10/20 @ 10:12

カテゴリー: kiss

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