きみのもしもし #313
ーもしもし、もう着きますよ。
そんな夢で目が覚めた。
何がどうなっていて、どんなストーリーだったのか、まるで思い出せないが、
きみのそんな一言が夢に出てきて目が覚めた。
優しい感じだったのか、強く起こそうとしていたのかも、わからないけど、
ゆっくりと目覚めたのだから、きっとやさしい感じだったんだろうな。
飛行機の窓のブラインドを開け、外を見てみると街並が小さく見えている。
もうそろそろ着陸するんだな。
そう思うのと同時に、機内アナウンスが着陸態勢に入る旨を告げる。
空港に着いたら、いの一番できみに電話しよう。きみの夢をみていたよと教えてあげよう。
そんなことを思っていた僕は、まさかきみが空港まで迎えにきているとは知る由もなかった。
コメントを残す