風、空、きみ

talk to myself

きみのもしもし #342

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ーエキナカでね、ワインを飲んでるの。
 帰宅途中にきみからメールが飛び込んできた。
 今日はこのあとどうしても用事があるし、
 そのエキナカのある駅で途中下車するわけにもいかない。
ー誰もそんなこと頼んでないわよ。
 きみはさらりと返事をくれるが、メールの文字だけでは本心は読み取れない。
 電車を降りてきみに会いたい気持ちは十分にあるのだけれど、
 今日ばかりはどうにもならない。
ー分かってるって。
 ますますきみに会いたくなるじれったいぼくがいる。
ーもしもし。これはわたしの時間なの。だから大丈夫だよ。
 そうこうしてる間に、きみのいるエキナカのある駅で電車のドアが開いた。
 今度、一緒にエキナカで飲むか。
ーまたひとつ、一緒に行くところが増えたね。
 約束がひとつずつ増えて行く。
 少しずつでも約束を果たさないと、そろそろ愛想を尽かされるかな。
 そして電車はぼくを乗せたままドアを閉めた。

Written by ken1

2014/06/08 @ 03:25

カテゴリー: kiss

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