きみのもしもし #349
スマホの画面に熱中症注意報が表示された。警報から注意報に格上げされた様子。
それは、屋外の運動は控えましょうから無用な外出は避けましょうに変わったってことかな。
「もしもし、涼しくしてあげる」
スマホの画面から顔を上げる間もなく、
きみは後ろからぼくの首筋にひんやりとしたものをくっつける。
ーひぇっ。
ぼくはシャレにもならない声を上げた。
「ねっ涼しいでしょ」
きみはレジで受け取ってきたアイスコーヒーにストローを突き刺し、
一気に三分の一くらい飲み干した。
「もう少しここに居た方が良さそうなんでしょ」
視線をスマホに移しながら、きみはぼくの前に座る。
そうだね、もう少しここに居ようか。
かなり混んできたこのカフェで、ぼくらはもう少し涼んで行く事にした。
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