きみのもしもし #363
メールだけだとやはり気持ちは伝わらない。
伝えたいことが伝わったのか、不安になる。
こんなときは目を見て話をするのが、一番なのはわかっているのに。
ーわたしは元気だよ。気にしてはいないよ。と、きみは書いてくる。
でも、気にしていないことをぼくに伝えるために、
今まで見たこともないほど長いメールをきみは書いてくる。
長すぎるよ、それじゃあ。かなり気にしているんだね。
ぼくは自然にそう思ってしまう。
どうすればいいのかな。
なんて言えばいいのかな。
何も言わずにそのままその長いメールを受け取ればいいのかな。
ーもしもし、わたしもう寝るね。
最後にそう添えてあった。
そうだね。
きみが書いた長いメール。
一生懸命書いたんだよね。
なのでそのまま受け取ることにします。
そしてぼくは返事を返す。
ーおやすみ。また明日。
明日がよい日になりますように、と気持ちを込めて。
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