きみのもしもし #367
写真できみを幸せにできないか。
ふと、そんなことを思った。なんとなく、そう思った。
カメラマンでもなければ、特段写真をうまく撮れるわけでもない。
でも、好きなことは何?と聞かれると、
口にしないまでも、心の中では、写真撮るのが好きなんだけどね、と思う。
そして、ぼくはきみに何かをしてあげられるわけでもなく、
そんなぼくがきみに何かをしてあげられるとしたら、何だろう。
ただきみが幸せな気持ちをもってくれたらいいな。
ぼくにできることは何?
この写真を見ると、きみは楽しくなるかな、温かくなるかな。
そんな尺度でシャッターを切ってみる。
それがぼくにできること。
きみのもしもしでぼくは癒される。
だったらぼくはこの写真できみを幸せにしてみよう。
ーもしもし。
ー何かな。
ーわたし、この写真好きだよ。
そんな会話を想像しながら、今日もぼくはシャッターを切る。
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