風、空、きみ

talk to myself

きみのもしもし #376

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 読みたい本が溜まっている。
 ハードカバーもあったり、ペーパーバックもあったり、最近ではKindle本もある。
 読みたい本や興味をそそられる本が見つかるとつい買ってしまう。
 もちろん新品ばかりではなく、あえてマーケットプレイスから購入する場合もある。
「図書館で借りればいいじゃん」
 きみはさらりとそう言った。
 その通りなんだけどね。
 図書館から借りてくると、なぜかほとんど読まないうちに返却期限日になってしまう。
 不思議なものだ。
 読もうとする意思が弱いのかも知れない。
 だから返却期限日になってしまうのだろうし、
 この部屋の足元に山積みに放置されるのだろう。
 買ってしまうと安心するし、
 買ってしまうと自腹を切った分だけ読まなくっちゃとも思ってしまう。
「もしもし、いつ読むんですか?」
 はい、暖かくなったら読もうかな。
 足元の本の山を一緒に見下ろしていたきみは、
 腕を組み、口をへの字に曲げて、首を横に振る。

Written by ken1

2015/02/08 @ 16:28

カテゴリー: kiss

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