きみのもしもし #402
珈琲を飲み終えたきみがソファに横になった。
そしてぼくに手招きをする。
ーここ、ここ。
指を指しているのは右足。
ーね、お願い。
きみはたまにそうやって、マッサージを要求してくる。
ターゲットは右足だけではなく、左足も。
はい、もちろん、よろこんで。
ぼくもソファーに移り、腰をすえる。
ーこうやって何かに触れていると、なんとなぁくほっとしない?
触れているぼくも、触れられているきみも確かに安心するみたい。
ー1日会話ができなくてもさ、寝る前にこの時間があるだけでいいよね。
ぼくは自分が微笑んでいることに気づく。
ーもしもし、そう思うでしょ。ねっ。
そしてきみも微笑んでいる。
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