きみのもしもし #421
ぼくはきみのがんばりに背中を押されたのかな。
きみは習い事の発表会をやったと報告してきた。
すごく自信がなかったので内緒にしていたと報告してきた。
ぼくに知らせておくときっと聴きに来るだろうし、
そうなるとますます浮き足立つのが目に見えていたと。
ーでも、たっくさん練習したんだよ。
ーステージに出たら、緊張よりもここまで来れたんだから楽しもうって。
そう思えたと、きみはぼくを前にして楽しそうに笑っていた。
そしてその夜、ぼくは思った。
じゃあ、ぼくも。
何かできることはないか、何かどうにかならないか。
門前払いを覚悟である人にとある企画を出してみた。
不思議なものだね。
今、ぼくはそれに向けて具体的な準備をしている。
さてはて何のことでしょう。
日の目を見たらいの一番にきみに知らせるから。
だから、それまでは内緒。
「もしもしぃ、なにニヤニヤしてるの?」
さぁてね。
きみも内緒にしてたんだからさ。
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