風、空、きみ

talk to myself

きみのもしもし #435

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「どこも壊れてないし、何も落ちてこなかったけど、ずっと寝れなかったの」
 やっと連絡がついたきみの声は、やはり少し重たい気がした。
「ううん大丈夫よ。声が聞けて、わたしの方こそ安心したわ」
 ほんの数日前にカフェで話をしていたのが、もうどれだけ前のことだったんだろうと、
 勘違いをしてしまうほど、きみの声が遠くに聞こえた。
「早く帰ってもっと安心させたいんだけど。いいかな、もう少しだけこっちにいても」
 何かあるんだね。
「こっちにいる友だちに会ってきたいの」
 そうだね、顔を見るだけでもお互いに元気になるよね。
「わたしは元気。だからこの元気を分けてあげたいの」
 いいことだね。でも連絡だけはもらえるかな。
「もちろんっ。1日一回はLINEするから」
 きみの口からいつもの「もしもし」が出てこない。
 やっぱり疲れているんだよね。
 きみは「また明日ね」と言い残し電話を切った。
 きみにいつもの「もしもし」が戻りますように。
 きみが友だちと会えますように。
 そしてみんなの愛する人の無事が確認できますように。

Written by ken1

2016/04/17 @ 22:36

カテゴリー: kiss

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