きみのもしもし #472
「愛はお金では買えないけれど、
お金で表現することも時には必要です」
きみが突然、何かを棒読みしだした。
ほー、今日のぼくの運勢ですか。
「明けましておめでとう」
はい、おめでとう。
「昨年もお世話しました。今年もお世話してあげます」
そうだね、ありがとう。そして、よろしく。
「では」ときみはにこやかに両手を差し出す。
そしてぼくに微笑みかける。
何だろう。
「もしもし、もう一度運勢読み上げましょうか」
あー、そうね。
ぼくは仕舞っておいたポチ袋を取り出した。
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