風、空、きみ

talk to myself

きみのもしもし #476

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「ねぇ、あなたは良い人?悪い人?」
 きみが小首を傾げている。
 さぁどうだろう。
「悪い人ではないと思うけど。」
「んーっ、じゃあ、あなたは魅力的な人?退屈な人?」
 そうだなぁ。
「退屈な人にはなりたくないなとは思っているよ。」
「そうよねぇ。やっぱりあなたは無難な人生を歩んでいるのかなぁ。」
 ぼくなりの人生をただ歩んでいるだけだと思うけど。
 混んできた店内、カウンターで横に座るきみは残りのカクテルを
 一気に飲み干して、
「でも、それがあなたなんだものね。」
 そう言うと腕を組んできた。
「もしもし、わたしのことはどう思う?」
 ほんのり赤くなったきみの頬が愛らしかった。

Written by ken1

2017/01/29 @ 18:45

カテゴリー: kiss

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