風、空、きみ

talk to myself

Archive for July 2017

きみのもしもし #502

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「ちゃんとやっていますか?」
 念のためって断りを入れて、きみが聞いてくる。
 やっているよ。安心していいよ。
「今まではひとりでいたからさ」
 ひととのコミュニケーションのことを気にしているのかな。
「大勢の中にいると感じる孤独ってのもあるんだよ」
「ひとりの時に感じる孤独とは違う、コミュニケーションの中に感じるちょっと違った感じの孤独」
 テーブルを挟んで、ふたり同時にコーヒーを口につける。
「もしもし、ちゃんとやっていますか?」

Written by ken1

2017/07/30 at 19:23

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きみのもしもし #501

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ー最近、らしさを押しつけてませんか?
 今日は会わない、と言ってきたきみからのLINE。
 らしさ?
ー「女性らしさ」「彼女らしさ」そしてあなたから見える「きみらしさ」
 その「らしさ」か。何か言ったっけ。
ー「らしさ」を押しつけてたんだよ。気づいてなったでしょ。
 知らず知らずって怖いね。
ー確かに「らしさ」も大切だと思います。
ーでもわたしは「自分らしさ」を大切にします。
ー周り視点ではなく、わたし視点。
 なるほど。
ーもしもし、あなたもそうしてね。
 ぼくは今自分がどうであるか、見つめ直してみることにした。

Written by ken1

2017/07/23 at 16:13

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きみのもしもし #500

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ーもしもし、とっても楽しめたようね、
 朝、目覚めたら、メッセージがひとつ入っていた。
 深夜のメッセージ。
 後にも先にも、昨夜はこの一通。
 心配性のきみにしては珍しい。
 きっと、ずっと我慢して、
 そして、想いを込めて送ってきて、
 朝まで返事を待っていたんだろうね。
 ぼくは大丈夫、
 とっても懐かしいやつに会え、
 思い出話に花を咲かせ、
 たっぷり充電ができ、
 ちゃんとホテルまでたどり着いたよ。
 送り出してくれて、ありがとう。
 メールでも1本入れればよかったね。
 でもきみはは言うんだろうな。
 そんなことは期待してないよって。
 さてとシャワーを浴びて、
 頭をスッキリさせたら、
 きみにメッセージではなくて、
 電話をしよう。
 うん、そうしよう。

Written by ken1

2017/07/17 at 21:05

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きみのもしもし #499

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「ちっちゃかった頃に好きだったことはなぁに」
 きみが覗き込むような視線で聞いてくる。
 はたとぼくの動きは止まる。
 何が好きだったんだろう。
 何がぼくを笑顔にしてくれていたんだろう。
 学校に入る前のぼくの記憶。
 少しの間。
「おふくろの背中かなぁ」
 きみがにっこりと微笑む。
「自転車の後ろに乗って、おふくろの背中に顔を押しつけるのが好きだったな」
 そして、きみはゆっくりと頷く。
「いい思い出ね」
 確かにね。
 きみは声には出さずに「もしもーし」と口ずさむ。
 そう言われて、ぼくは少しだけ照れた。

Written by ken1

2017/07/09 at 16:55

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きみのもしもし #498

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 きみはいつも「今日もよい一日でありますように」とメッセージに添えてくる。
 24:00直前だと「明日も」になるからか、日付が変わるまでメッセージは来ない。
 日付が変わるのを待って「今日も」と添えてくる。
 そんなきみの「今日も」を、ぼくが添え出して長い。
 あるとき、大好きな先生から「今日も」に触れる返信をもらった。

「お互いに心をかけあうと言うのはすごいことだと思います。
 そう、お互いのこと、自分の世界のことを祈りながら、
 “今日もよい一日”を作ってください。」

 その先生を慕う仲間と今月久しぶりに顔を合わせる。
 先生がいてくれたらなと、
 きみへのメッセージに「今日も」を添えながら思った。

ーもしもし、今日もいい一日だった?
 うん、とてもいい一日だったよ。ありがとうね。

Written by ken1

2017/07/02 at 19:08

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