きみのもしもし #508
以前、きみが言っていたことを思い出した。
それを聞いた季節はいつだったんだろう。
場所はどこだったんだろう。
でも間違いなく夜の空気が澄んでいる頃に、
きみがぼくに伝えたことだ。
離れていても時を一緒に重ねる。
そんな話をしていたんだと、おぼろげながらに思い出す。
ーもしもし。電気を消すんだよ。
今夜、ぼくは一つ願い事をしようと思った。
定番の、星に願いをと言うことだ。
そのときに、
以前、きみが言っていたことを思い出した。
ー電気を消せば、星が見えるから。
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