風、空、きみ

talk to myself

きみのもしもし #511

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 きみが「触って」と言ってきた。
 お風呂上がりの乾燥させた髪をぼくに近づける。
 きょとんとしているぼくの手を取り「どう?」と言う。
「さらさらでしょ。地肌もいい感じ」
 ぼくはまだ事態を飲み込めないでいる。
「洗面台の前に置いてあったの、使ったの」
 あぁあれか。
「使ってよかったんだよね」
 うん。
 ばたばたしてて、きみに伝え忘れていたね。
 頂きものだよ。
「ありがとう。合うの探してたんだ」
 きみは自分の髪を鼻先に持ってきて、香りも楽しんでいる。
「シャンプーってさ、合う合わないってとっても大事なの」
 そして、きみは頭ごとぼくに押し付け、
「触って触って」
 と、じゃれてくる。
 シャンプーひとつでこんなに会話が生まれるんだ。
「もしもし。明日さぁドライブしよっ」
 何だかぼくまでうれしくなった。

Written by ken1

2017/10/02 @ 00:02

カテゴリー: kiss

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