きみのもしもし #512
「あなたに会おうと思えば、そう、あなたを見つけるのはとても簡単なの」
きみは余裕の表情で、ぼくの向かいの椅子を引く。
きみとの待ち合わせの時間まで、
ぼくは約束とは別の店で本を読もうとしていた。
少し広めのテーブルで、シンプルな内装と静かな音楽。
そんなカフェ。
「あなたが好きそうなお店を考えれば、あなたに会える」
きみはふふふと、
「それだけのことよ」
ーもしもし、とっても簡単なことなのよ。
きみが自慢げに微笑んでいる。
talk to myself
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