きみのもしもし #519
同じようなことをなんど感じても、
同じようなことをなんど思っても、
そして、そのことをどうしてもきみに伝えたくて、
同じようなことをなんども伝えてきたはずなのに、
それはきっと同じことなんだろうけど、
やっぱり今夜もきみに伝えたくなって、
こんな夜中なのにきみに電話をしました。
そんなぼくにきみは
「もしもし」
とだけ口にします。
ぼくはなぜだか何も言えなくなり、
なにも伝えられないまま、
「うん」
とだけ口にします。
するときみは少しだけ間をおき、
「ありがとう」
と言ってくれます。
ぼくはやはりなにも言えず、
「ぼくのほうこそ」
とだけ伝えます。
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