きみのもしもし #524
きみから以前勧められた朝向きのアコースティックな曲をかけながら、
きみのためにサラダを作る。ヨーグルトも取り分ける。
ヨーグルトには柚子のジャムを少しだけ乗せる。
きみが来たときはきみがぜんぶやってくれる。
でも、今朝のぼくは早起きだ。
そこでたまにはぼく。
そういえば昨夜きみは胃が少し重いと言っていた。
珈琲はどうしよう。
少しだけ薄めにしておこう。
きみが飲めなくてもぼくが飲めるし。
今朝は窓ガラスの結露が青空を少し薄く見せる。
どうりで寒いわけだ。
暖房のダイヤルをもうひとひねりしよう。
ーもしもし、そろそろ起きましょう。
いつものきみの台詞を口ずさんでみる。
さてと準備はできた。
ー今年も一年ありがとう。来年もまたよろしく。
忘れずに先に伝えなきゃ。
きみとの一年がまた始まる。
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