風、空、きみ

talk to myself

きみのもしもし #525

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 休日の夜、銀座を歩く。
 表通りはインバウンドで溢れている。
ー苦手でしょっ。
 きみからのLINEが届く。
 どこにいても、どこにいるか、きみにはお見通しなのか。
 悪い気はしない。
 どちらかと言えば、なんとなくうれしい。
 ひとりぼっちも好きだけど、
 きみはやはり別格なんだろう。
ーきっとあなたはこの後、あそこに行くのね。
 先も読まれている。
 そのくらいぼくの行動は単純でワンパターンなんだろうね。
 じゃあ、違う行動に出てみるか。
 そんなこともしない。
 そして、ぼくは裏通りのバーのドアを開ける。
 すると、きみがカウンターに座っている。
 去年と同じだ。
「もしもし」
 きみがハイボールを片手に微笑んでいる。
 今年もきみのもしもしから始まった。
 良い年になりそうだ。

Written by ken1

2018/01/07 @ 19:02

カテゴリー: kiss

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