きみのもしもし #529
ちょっとヤダ。と、きみが言う。
なんとなく微笑ましい。
なぜだろう。
きみの顔を覗き込んで、少し考える。
そうか、ヤダの前にちょっとがついてるからか。
ぼくは勝手に納得する。
いいよ、やんなくても。と、ぼくは答える。
きみはキョトンとする。
もしもし?やんなくていいの?
上目遣いに聞いてくる。
ヤなんでしょ。
ヤじゃない。ちょっとヤなだけ。
そしてきみはやり始める。
それ終わったら散歩に行こうよ。
ぼくの誘いにきみは大きく頷いた。
talk to myself
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