きみのもしもし #538
小学校の校庭の横。
路地をいっぽん入る。
不思議と小学校独特の音から解放される。
「ね、静かでしょ」
きみはここのこの静かな空気を乱さないように、
小声でぼくに話しかける。
「ここのね、ブレンドがおいしいのよ」
そしてマスターに珈琲を二つお願いする。
確かに落ち着く。
ぼくもこのお店の雰囲気に身を委ねてみる。
そして珈琲の香りがぼくらを包む。
「もしもし、お話しましょ」
そうだね。
静かな時間の中できみと向き合う。
少しだけいつもと違うシチュエーション。
なんとなく新鮮な感じ。
ぼくらは今週一週間の様子を互いに伝えあった。
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