きみのもしもし #562
きみがひとりでお留守番をしている。
「どこに行くのかな」
寝ぼけ眼のきみが、出かける前のぼくに問いかける。
ちょっとMINIを飛ばしてくるよ。
「昨夜もその前も、ちゃんと寝てないでしょ」
きみのあくびにつられて、ぼくまで大きく口を開ける。
ねぇ女の子は大きな口を開けてあくびしちゃだめなんだよ。
「あなたの口癖ね」
と、きみは笑う。そして続ける。
「運転気をつけてね」
泊まりになるよ。
「こんな気がした」
大丈夫かな。
「もしもし、ばかにしないでね」
そんなきみから留守番の様子の写真が届いた。
きみはまだベッドのなか。
今日も寝ぼけ眼のきみがいた。
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