風、空、きみ

talk to myself

きみのもしもし #563

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 きみからランチのお誘いがあった。
 待ち合わせはそのお店。
 ぼくがお店に着くと、きみはニコニコと待っていた。
 テーブルには真新しいメニューが広げてあり、
 きみはその中のひとつを指さした。
「覚えてる?」
 そんな問いかけはずるいなぁと思いつつ、
 でも何もピンと来ない。
「もしもし、教えてあげる」
 きみは自慢げでもなく、ほんの少しだけ頬を染めて続けた。
「初めて一緒にランチをした場所はここ」
 え?
「そして、そのとき食べたのはこれ」
 え?
 当時のお店はすでになく、その場所には今はこのお店があり、
 ただ、当時から評判のよかったこのメニューだけは受け継がれているらしい。
 よくたどり着けたね。
 ぼくは素直に感心する。
 きみは素直に胸を張る。

Written by ken1

2018/09/30 at 23:41

Posted in kiss

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