風、空、きみ

talk to myself

きみのもしもし #578

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 目を覚ますと、連山の裾野に朝靄が広がっていた。
 季節外れの春の陽気のせいなんだろう。
 こんな現象もこの景色そのものも、
 今のぼくにとっては非日常のひとつなんだろうな。
ーちょっとさみしいね。
 そうだね。
 高校を卒業して何回何日帰省したことだろう。
 そして、あと何回何日帰省できるんだろう。
 日常だった風景と生活が、
 いつの間にか非日常になっている気がした。
ーもしもし。故郷があるのはうらやましいよ。
 そうかも知れない。
 でも故郷はみんなにあると思う。
 非日常も日常も関係ないや。
 しばらく連山を見ていて、最後はそう思った。

Written by ken1

2019/01/14 @ 19:03

カテゴリー: kiss

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