きみのもしもし #592
ー宿題、済んだの?
きみが笑いながら、ぼくのノートを覗き込んでくる。
遊ぼう遊ぼう遊ぼうって覗き込んでくる。
もうすぐ終わらせるから、ちょっとソファで待ってて。
そう言っても、きみはぼくの隣から離れない。
ープレッシャー、プレッシャー。
きみが、早くぅって笑ってる。
今週の宿題はけっこう大変なんだよ。
でもきみは首を横に振る。
ー終わらないものはないのよ。
そして、ぼくの宿題の答えに目を落とす。
ーもしもし、ここ間違ってませんか?
きみはえへんっと腕を組む。
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