風、空、きみ

talk to myself

きみのもしもし #608

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 昔の人はよく言ったものだ。
ー親孝行、したいときには親はなし。
 親父の時から分かっているはずなのにね。
 それなのについ、まだ大丈夫って思ってしまう。
 時に終わりはあるはずなのに。
 何の根拠もなく、まだ大丈夫って思ってしまう。
 それは田舎のお袋に対してだけではなく、
 きみに対しても、まだ大丈夫って思ってしまう。
「もしもし、どうしたの?」
 珈琲に口もつけず、きみをただじっと見ていたら、
 そうだよね、不思議に思うよね。
 どうもしない。ただ。
「ただ?」
 もっと話そうか。呆れるくらいに話そうか。
 そしてまた、きみは不思議な顔をする。

Written by ken1

2019/08/11 @ 17:42

カテゴリー: kiss

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