きみのもしもし #620
きみと話していて、ずっと話していて、
そこそこお酒も入っているものだから、
でもぼくの方が飲んでいるものだから、
会話の途中で、オチを忘れてしまう。
それでもきみは笑って頷いてくれる。
「もしもし、それってこういうこと?」
そうかも知れない。うん、きっとそうだ。
そしてまた新しい会話が始まる。
でも不思議だね、時計を見ているわけでもないのに、
オチを忘れるくらいに酔っているのに、
きみが帰れるギリギリの時間には気づいてしまう。
うん、大丈夫。ぼくはぼくでちゃんと帰られから。
今夜はこれ以上、寄り道はしないからさ。
でも、それはそれできみは納得がいかないみたいだ。
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