きみのもしもし #621
きみが憂鬱な顔をしている。
そんな顔のきみを見るのは初めてだ。
どうしたのかな。何か気になる事があるのかな。
きみは憂鬱な顔のまま、
憂鬱そうな目つきでぼくを見上げる。
こんなときはどうしたものか。
ぼくはきみの憂鬱そうな視線から
目を離さないようにして、
そうだっ。
試してみよう。
ぼくはにっこり笑って、
ーもしもし。もしもーしっ。
きみの専売特許できみにささやく。
きみの憂鬱が晴れるように、
何度でも何度でもきみにささやく。
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