風、空、きみ

talk to myself

きみのもしもし #637

leave a comment »

ー魔法をかけて。
 かけてあげたいけど呪文を知らない。
ー呪文なんて誰も知らないわ。
 魔法使いは知ってるさ。
ーもしもし、魔法使いもね、努力してるんだよ。
 そうなの?
ーそうだよ。
ー努力して努力して努力して、魔法使いはやっと魔法が使えるの。
ーその努力のことを魔法ってみんな勘違いしてしてるのよ。
 もしかして、ぼくにも魔法は使えるってこと?
ーうん、呪文なんて知らなくても魔法は使えるよ。
ーだから、わたしに魔法をかけて。
 そこで目が覚めた。
 夢の中でもきみは不思議なことを言う。
 横でむにゃむにゃ言ってるきみの寝顔を見ていると、
 きっと努力というものが夢を叶える魔法なんだろうなと、
 きみのおでこにそっとキスをする。

Written by ken1

2020/03/01 @ 23:09

カテゴリー: kiss

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

%s と連携中

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。