きみのもしもし #656
親しければ親しいほど、
そして気心が知れているほど、
ふだんは連絡なんてまるでなく、
呆れるほど久しぶりにメッセージが届いたりすると、
それはそれでうれしい反面、
根拠もなく不安な思いが脳裏をよぎる。
ーお前は元気か、オレも元気にやってるぞ。
お前も元気であるように、
返信はあえて「オレも」にしてみる。
「もしもし、大丈夫だから。きっと大丈夫だから」
心配顔のきみがぼくを勇気づける。
そうだね、あいつはきっと大丈夫だよね。
ぼくらの思いがあいつに届きますように、
雨の晴れ間に空を見上げた。
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