きみのもしもし #662
ーもしもし、あのね。
きみがうれしそうに話を続ける。
電車でおばあさんに席を譲ったらしい。
きみとしては普段の行動。当たり前のこと。
すると、ありがとうって飴玉を渡された。
驚いていると、おばあさんが笑っていた。
それにつられて、きみも笑って受け取った。
そんなきみの話。
ぼくは一言、感想を述べる。
そのおばあさん、人間のふりをした天使かも知れないね。
ーきっとそうだね、うん、そうだといいね。
ぼくの天使はますますうれしそうな顔をする。
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