きみのもしもし #667
ーもしもし。
いきなりのもしもし。会話の途中からじゃない。
ーもしもし、思い出せる?
何をかな。
ーいろんなこと。
大丈夫、ぜんぶ思い出せるよ。
ー嘘つき。
でも、ぜんぶ思い出せるよ。
きみは少し考える。
ーじゃあ。
ぼくは少し身構える。
きみはふふふと笑う。
ーぜんぶ思い出してもらえるんだものね。
ぼくもふふふと笑う。
ー信じたげる。時がきたら昔話を楽しもうね。
ぼくは大きく頷いて、きみのおでこにキスをする。
talk to myself
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