きみのもしもし #674
ー鳥さんもネコさんも、みんな今まで通りに生活してるのにね。 ベランダからネコが見えた。 近所のおばちゃんが何かあげていた。 右手に見える電線には、 向こうの森から飛んできた鳥が羽を休めていた。 ーもしもし、わたしたちだけかなぁ。 そうだね、人間だけだろうね。 ぼくらがきっと一番弱いんだと思うよ、心も身体も。 だから、ちょっとしたことにも敏感になるのかな。 ーどうしよう。 ほら、それが鳥さんたちと違うところ。 でも、しようが無いよ。それがぼくらなんだから。 珈琲をいれたげるね。 ーいつものように? そう、いつものように。
コメントを残す