風、空、きみ

talk to myself

Archive for 2月 2021

きみのもしもし #689

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 今日は一日中きみといて、
 今日は一日中きみをみていた。
 きみはきみで、そんなのお構いなしに、
 陽だまりにずっといて、ときおりぼくの方を向く。
 珈琲いれようか。
ーうん。
 そんな風にゆっくりと時間の流れる今日。
ーもしもし、ここにおいでよ。
 きみが陽だまりからぼくを呼ぶ。

Written by ken1

2021/02/28 at 19:13

カテゴリー: kiss

きみのもしもし #688

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ーもしもし、なんだか、うれしそう。
 ぼくは、ふふふと笑う。
 うん、なんだかね。
 ぼくはきみに写真を見せる。
 このひと、以前カメラマンだったってさ。
 そのあとはスタジオで写真雑誌の制作やってたって。
ーこのひと、新しい先生?
 そう、新しい先生。
 ぼくは写真に写っているクラスメートの説明も交えて、
 今日のレッスンの様子を話す。
 するときみは、ふふふと笑う。
 やっぱりうれしそうと、ふふふと笑う。

 

Written by ken1

2021/02/21 at 20:14

カテゴリー: kiss

きみのもしもし #687

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 きみが呪文の様に繰り返している。
ー時は金なり。時は金なり。
 なんだかなんとなくきみには似合わない。
 語源はTime is moneyだよ、と教えてあげる。
 日本由来の諺じゃないからね。
 きみはキョトンしている。
 どちらにしろ、お金以上に大切なのは時間だからさ。
ーもしもし。
 きみはなんだかうれしそう。
ーわたしとの時間、あなたとの時間。
ー時間は限られていると思う。
ー大切に使おうね。
 そうだね、ぼくもそう思う。

Written by ken1

2021/02/14 at 19:23

カテゴリー: kiss

きみのもしもし #686

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 急に親父の声が聞きたくなり、車を走らせた。
 フロントガラス越しに射し込む陽射しは柔らかく、
 山下公園までの道は空いていた。
 横浜港を正面に望むベンチもまだ混んでいなく、
 散歩をする人もまばらだった。
 ベンチに座り、親父が眠っている辺りの海面に目をやった。
ー何か言ってた?
 いや、何も。
ーもしもし。残念だった?
 いや、そんなことはないよ。
 いつも黙って見守ってくれる人だったからさ。
 近場の早朝ドライブに付き合わされたきみは、
 公園の近くで買ってきてくれた珈琲をぼくに手渡した。

Written by ken1

2021/02/07 at 23:44

カテゴリー: kiss

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